ローマ帝国時代も、今も、普遍的なことがあります。
ローマ帝国全盛期、マルクス・アウレーリウス・アントニウスという皇帝が居ました。
その皇帝が書いた「自省録」を参考に、
今の時代にも役立つことを発信していきます。
今回のフレーズは、見返りを求めてはいけないです。
自省録の引用文
自省録には、このように記述されています。
ある人は他人に善事を施した場合、ともすればその恩を返してもらうつもりになりやすい。第二の人はそういうふうになりがちではないが、それでもなお心ひそかに相手を負傷者のように考え、自分のしたことを意識している。ところが第三の人は自分のしたことをいわば意識していない。
自省録(岩波文庫)より引用
私なりの解釈を、以下にまとめます。
見返りを求めてはいけない
「自省録」のなかでも、個人的に大好きな個所です。
そして、実行することがなかなか難しいテーマです。
このテーマについては、
「誰のために良いことをするのか?」
という視点から考えてみました。
例えば、道端で財布を拾ったとしましょう。
もちろん、警察に届けなければなりません。
その後、持ち主のところに財布が戻りました。
あなたは、見返りを求めてはいけません。
財布を拾い、警察に届けた行為は、誰のために行ったのでしょうか?
持ち主のため、それもありますが、
マルクスが言いたいことは、そうではなさそうです。
「恩を返してもらう」ことを意識してはダメ、
「拾って警察に届ける、という良いことをした」と意識することもダメ、
当たり前、当然のことをしたまでで、役に立ったことについて意識しないように。
マルクスの思考、結構ストイックですよね。
しかしこれこそが、「ストア哲学」の考え方です。
このように「善い行い」を「当たり前のこと」と捉えることが、
あなたの幸福につながるのです。
つまり、「誰のために良いことをするのか?」の答えは、
「自分のため」となります。
私自身、このように考えることを練習していきます。
Good Thinking, Good Life.